マルクス・アウレリウス『自省録』から学ぶ無常観と今を生きること。
マルクス・アウレリウス帝という人物をご存知でしょうか?
かの有名なマンガ・映画の「テルマエ・ロマエ」若干登場しています。
今回は彼の唯一の著作である『自省録』を紹介したいと思います。
古代ローマ皇帝の書いた本。ですが2000年近く経った現代社会でこそ活きる学びを得られた書籍でした。
マルクス・アウレリウスとはどんな人物なのか?
マルクス・アウレリウスは第16代ローマ皇帝となった人物です。
軍事よりも学問を好み、5賢帝と呼ばれるほど学識を持っていました。
マルクス・アウレリウスの著書『自省録』とは?
マルクス本人の思索や思想を書き留めたもの。
マルクスは治世の傍ら、自らの哲学的な思索を書き留めていました。
それは自分自身に向けた短い手紙のようなもの。
書物の原題も「タ・エイス・ヘアウトン(彼自身へのもの)」となっているが、この題をマルクス・アウレリウス自身がつけたかは不明です。
元来世に出るものでなかったかもしれない。
先程書いたように、マルクス・アウレリウスが自身の思索を散文として書き留めた文章の集合体が『自省録』です。
自分の内面を書いた秘密の日記のような文章が後世に残り、多くの人に愛され読まれることになる。
本人はまさかこんなことになるなんて、つゆほどにも思わなかったことでしょう。
十二巻から成っていますが、似た主張が多々出てきたり、十二巻に方向性や順序は存在しません。
原題でいう編集者のような人がマルクス・アウレリウスの没後、文章を編集して書籍としたのだとうかがえます。
『自省録』で語られる”無常観をもつこと”、”今を生きること”、”善き人間であること”
自省録では、表現は違えど根本の思想が同じだと読み取れる記述が度々見られます。
僕が学んだポイントが3つあります。
- 無常観を持つこと
- 今を生きること
- 善き人間であること
特に気に入っている文章をわずかですが紹介します。
あたかも一万年も生きるかのように行動するな。
不可避のものが君の上にかかっている。
生きているうちに、許されている間に、善き人たれ。引用:岩波文庫『自省録 神谷美恵子訳』 (岩波書店発行)より
今を生きること、そして善き人間であることが論じられています。
あたかも君が既に死んだ人間であるかのように、
現在の瞬間が君の生涯の終局であるかのように、
事前に従って余生を過ごさなくてはならない。引用:岩波文庫『自省録 神谷美恵子訳』 (岩波書店発行)より
まとめ。過去や未来に囚われいる人にこそ読んで欲しい良書です。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
実際に本を一読したり、この記事内容だけで『自省録』を真に理解することは非常に大変だと思います。
正直なところ、『自省録』はこれまで10回は読んでいると思います。
ぜひ繰り返し読んで、よりより人生としていきましょう。